空想Lupine chapter.1 ―『ぼく』


<推奨>

『声』を当てて遊ぶ、自分で漫画やイメージ画を描くetc.

素敵な『作品』ができたら Twitterの@kag_tsukiまで♪

上手い下手は関係ないよー!


<過去 オトギリ町>

 ぼくは、ルルヤ。

 オトギリ町に住んでいる。

 歳は12。でも。もうすぐ13さいになる。

 ぼくが住んでいる『オトギリ町』は、住むだけなら便利な町だと思う。

 ボタンひとつで、電気がつくし、お水だってお湯になる。

 食べるものだって、お弁当が常に用意されているから。

 ……すごく、まずいけど。


 ぼくは、生まれも育ちも『オトギリ町』だから、

 町の中では『純血』なんて呼ばれてる。

 よそから来た皆は『よそもの』って言われてる。

 『純血』は、16歳になったら、ほら。見て、あそこにある大きな門!

 『もんのむこう』って、みんな呼んでる。そこで働かなきゃいけない。


 いま、ぼくがいるのは『もんのそと』。

 『よそもの』の寮母さんと暮らしている。

 ほかの『純血』の子も一緒に住んでいるけれど。みんなと特別仲良しってわけじゃない。

 

 どこにいっても窮屈で、空気がぴりぴりしている。

 だから、ぼくは夜になったら星を見に行く。

 夜は静かで、空気が澄んでいるから。

空想Lupine

『みんなの遊び場』 空想Lupine